フットサルの概念と3つの基礎技術
フットサルとはどんなスポーツか?
フットサルの考え方を変えてみよう
フットサルにおいて最も重要なことは何かと聞かれればどんなことが思い浮かぶでしょうか?
華麗なステップやフェイントで相手を抜くドリブルや誰も考えつかないような場所へのキラーパスでしょうか?
ネットを突き刺して破るような強烈な弾丸シュートを思い浮かべる人もいます。
確かにトップカテゴリー(Fリーグや海外プロ)の試合ではこのような驚くようなプレイが多く見られます。
しかし、その裏にある地味で基礎的な部分に本当に重要なものが隠されています。
フットサルで重要なキーワードはスペース。
どのように存在していないスペースを創るか(ドリブル・パス・シュートを成功させるために)
存在している限られたスペースをどのように使うかという、フットサルはスペースでボールを扱うスポーツ。
強いチーム・上手い選手は、このスペースを上手く使うための技術を心得ています。
フットサルはスペースの創り方、そのスペースで使う技術を知ることで上手くなれるスポーツでもあります。
サッカー経験者でも、サッカー経験がない人も、フットサルで上手くなるためには、この考え方を最初に持つことが必要になります。
ボールを上手く扱う以上に重要なこと
フットサルは個人の能力だけではない
もちろんフットサルをプレイする上で、ボールを上手く扱えることはプラスの要素です。
しかし、ボールを上手く扱えれば全てが解決するわけではない。
フットサルの正規の競技時間はプレイイングタイムの20分間で、そのうち個人がボールを扱える時間はどれくらいあるでしょうか?
確かにサッカーと比べればフットサルの方がボールを扱う時間は長くなるが、
頻繁な交代がある出場時間を考えれば、本当にごくわずかな時間になります。
フットサルではボールを上手く扱うことができる時間よりも、ボールを扱わない動きの時間の方が長いということ。
テクニックに自信がある選手(特にドリブル)は、狭いフットサルコートでもボールを長く保持し縦横無尽にプレイしてチャンスを作ろうと思います。
それも大事な要素ですが、それが逆に時間をかけてチャンスを潰す事にもなり得る。
フットサルコートではドリブルで解決できることよりも、その他の要素で解決できることの方が多くあります。
「ボールをどう上手く扱うか?」に「スペースを活かす為にはどうすればいいか?」という考え方を追加することでフットサルのプレイの質は大きく変わります。
狭いスペースをどのように活用するか
スペースの問題点と改善方法
フットサルにおける自由なスペースが狭いことは知っている方も多いと思います。
問題は狭いスペースをどのように活用するかという部分です。
狭いスペースにおいての問題点は、
- ボールを縦に運べるドリブルスペースが少ない
- プレイや判断を修正する・考えて行動に移すことができる時間が短い
- どうやってスペースを創るのか分からない
大きく分けてこの3つが最初に立ちはだかる壁だといえます。
これは「個人能力だけで状況を打開することが難しい」ことを意味しています。
もちろん個の技術がチームにとってとても重要なことに変わりはありません。
誰でも自分がいいプレイをしてチームを勝たせたいと思っているかもしれません。
しかし、個の能力を活かすことと、個の能力に依存することには大きな差が出ます。
たった一人が特別なプレイをするだけでは、レベルが高くない環境では勝利に導けてもレベルが上がるにつれて難しくなります。
フットサルでは個の能力を活かすためにも、グループ戦術をするにしてもスペースを創りだす必要があります。
その為にはまず、限られたスペースを有効に活用するための少し特殊な基礎技術が求められます。
基礎技術というと初心者向けと思うかもしれませんが、むしろ上級者になるほどこの基礎技術が効果的になります。
フットサルでどのようにプレイしたらいいか迷っているなら、まず3つの基礎技術を身に着けることが最短の近道になります。
狭いスペースで必須な3つの技術
フットサルの魅力を感じるために
まず、すぐにボールを前に運ばなければいけないという考え方を変えてみます。
ボールを奪われないという前提の視点で技術を考えます。
この考え方を持ちながらプレーしているかは本当に大きな違いを生みます。
フットサルはコートが狭く、ボールを自由に扱えるスペースと時間が限られています。
その中でボールを扱う技術にも特殊性が求められます。
コートの狭いフットサルで必須な3つの基礎技術とは
- 足裏トラップ
- インサイドパス
- トゥー(つま先)シュート
この3つの技術を一定のレベルにすることがフットサルで上手くプレーするためには必要不可欠になります。
逆にいうとこの3つの技術ができればフットサルは本当に楽しくなり始めます。
サッカー経験者がフットサルで最も苦しむポイントになるのもこの3つの技術かもしれません。
サッカーではポイント付きのスパイクを履くので足裏のトラップはほとんど使いません。
つま先で打つトゥーシュートも使用頻度はかなり低いといえます。
ですが、この3つはフットサルで不可欠なものです。
フットサルが上手い選手になるのか、技術はあるが残念な選手になるのかの境界線です。
フットボールの基本はボールを前に進ませゴールを決めることです。
これはフットサルにも当てはまります。
ただ、味方が追いつけないスルーパスや処理が難しいロングボールを多用するシーンが見られます。
フットサルはボールを前に放り込んでおけば解決するということはあまりありません。
強力な選手が前にいるので戦術としてロングボールを活用することはあります。
ですが多くの場合、崩し方やスペースの創り方がわからない・できるだけ簡単に事を運びたいという気持ちからそうするかもしれません。
フットサルには崩しの型も存在します。
それを理解して個人・チームとして取り組めば一目置かれる存在になれる可能性が高くなります。
一歩踏み出す勇気で上手くなれる
今までフットサルを学ぶ機会がなかったのであれば、それは新しいチャレンジになります。
チャレンジには勇気が必要です。
最初は難しい、そんな方法は今まで教わっていないから間違っているのではないか?と感じるかもしれません。
ですが、理論を理解して練習をすることで少しずつフットサルができるようになったと実感できるようになります。
今見ているフットサルの景色が大きく変わっていく、よりフットサルの魅力を感じて楽しくプレイできるかもしれません。
そのために知識を増やし、無意識レベルで使いこなせるまで反復する必要があります。
覚えることも多く、実戦で使うには更に勇気が必要なこともあります。
人と自分を比べて辛くなる時もあるかもしれませんし、諦めてしまいたいと思うこともあります。
それでも少しずつ継続していくことで成長を実感できると思います。
最初の一歩を勇気を持って踏み出してみましょう。